うつむいても全然みっしー

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【感想】むしろわたしがふがいない。『ふがいない僕は空を見た』

つい最近のことです。
ある本の一節を思い出して、「ああ、もう」と自分の頭をグーでなぐりたくなった。

こちらの本。 

ふがいない僕は空を見た (新潮文庫)

ふがいない僕は空を見た (新潮文庫)

 

 

『彼自身は何も変わっていない。変わったのは私のほうだ。
父親になったのだから、きちんと仕事をしてほしい、そんな正論を大声でふりかざした。(中略)彼の自由な生き方を無責任におもしろがって結婚したくせに、子供が出来た途端、夫や父親としての責任を彼につきつけた。
それまでは、家事はできるほうがやればいい、生活費は出せるほうが出せばいいと、物わかりのいいふりをしておきながら。(中略)耳馴染みのいい世間の良識を、焼き印のように彼に押しつけたのだ。』

読んだときにはたいそう『ギクリ』とした。
そして反省もしたはずなのに、また同じことを私はしてしまったかもしれない。


ブログにしばしば登場する、私のだんなさん。
太陽みたいに明るく、お月さまみたいに思慮深い、唯一無二の主人です。
お互いに愛し合っています。

結婚生活もまる2年を迎えようとしています。
私と彼のあいだには絆がある。その絆が日々、どんどん強くなっていくのを感じます。

が。

たまに悪い意味での乙女心が発動してつまらないことを思ってしまう。

「ヨメになってから、私の優先度さがったなー」とか、
「彼女の頃の方が、気を使ってくれてたのになー」とか。

そして。

太陽みたいに明るいと賞しているはずの、彼の自由な物言いに、だんだんハラハラするようになってしまう。

「その言い方、ともだち傷つけてないかな」とか、
「今のって、自慢ぽく受け取られてないかな」とか。

そしたら。

なんてことでしょう。
はえらそうにこんなことを言ってしまった。

「それじゃだめじゃん。」

 

もう一度、「ふがいない僕は空を見た」の一節を載せます。

 

『彼自身は何も変わっていない。変わったのは私のほうだ。(中略)耳馴染みのいい世間の良識を、焼き印のように彼に押しつけたのだ。』

ああ。
本当にきっとその通り。
彼は付き合ってるときから今まで、きっと、なんにも変わっていない。
変わり、戸惑わせているのはむしろ、私のほうなのです。

小さなことにむきになって、噛みついて、私も傷ついているけど彼も心から血を流しているかもしれない。

 

だったら私がもう一度変わればよい。
ただ、それがすんなり出来るほどオトナでもない。
私は、泣きながら、怒りながら、また反省をして少しずつ歩んでいくしかなさそうなのです。

ただもう泣き疲れたし、
しょんぼりする彼の背中を見ることもしたくない。

『彼自身は何も変わっていない。変わったのは私のほうだ。』

これを繰り返し唱えて、反省と前進を繰り返します。
このブログは、反省文です。

おしまい